チェックリスト
NDAの15項目
- 目的の限定
- 何のために開示するかを具体的に書き、目的外の使用を禁じます。目的が広いと、受領した側が事業に使える余地が残ります。
- 秘密情報の定義
- 開示するすべての情報か、秘密と明示した情報だけか。書面・口頭・電子データのどこまでか。開示側は広く、受領側は狭くしたいのが常なので、自社がどちらかで見方が変わります。
- 除外情報
- 公知の情報、独自に開発した情報、第三者から適法に得た情報、法令や裁判所の命令で開示を求められた情報は除外されるのが一般的です。除外が無い、または狭いひな形は受領側に重くなります。
- 開示できる相手
- 役員・従業員・委託先・弁護士等の専門家にどこまで開示できるか。必要な範囲の者に限り、同等の義務を課すことを条件にする形が一般的です。
- 目的外使用の禁止
- 秘密情報を目的以外に使わないこと。特に、相手方の情報を参考に自社製品を開発する行為をどう扱うかを見ます。
- 複製・持ち出しの制限
- 複製の可否、保管方法、社外への持ち出し。実務上守れない義務を負うと、違反状態が常態になります。
- 保持期間
- 契約期間中と終了後の存続期間。3年が多く、技術情報は5年以上や公知になるまで。自社が開示側なら長く、受領側なら守れる長さにします。
- 返還・廃棄
- 契約終了時や相手方の請求時に、秘密情報を返還または廃棄する義務と、廃棄の証明。バックアップの扱いに例外があるかも見ます。
- 知的財産の不移転
- 開示によって特許・著作権などの権利が移転せず、ライセンスも与えないことの確認。
- 保証の否認
- 開示する情報の正確性を保証しない旨。開示側を守る条項です。
- 損害賠償と差止め
- 違反時の損害賠償の範囲と、差止請求ができる旨。損害額の立証が難しいため、違約金を定める例もあります。
- 片務か双務か
- 一方だけが義務を負う片務型か、双方が負う双務型か。自社も情報を出すなら双務型にします。
- 契約期間と存続条項
- 契約そのものの期間と、終了後も生き残る条項(秘密保持・返還・準拠法など)が明示されているか。
- 準拠法・合意管轄
- 日本法か、自社の所在地の裁判所か。海外の相手方では英文契約になることも多く、準拠法が相手方の州法になっていないかを見ます。
- 反社条項・一般条項
- 反社会的勢力の排除、譲渡禁止、分離可能性などの一般条項。無いひな形には追加を提案します。
偏り
相手方ひな形でよくある偏りは何ですか
受領側が作ったひな形は、秘密情報の定義が狭く、除外が広く、期間が短くなりがちです。開示側が作ったひな形はその逆です。どちらの立場で読むかを最初に決めると、直すべき箇所が絞れます。
偏りをすべて直す必要はありません。自社の情報を守るうえで影響の大きい3〜4か所に絞り、代わりの文言と理由を添えて返すと、相手方も受け入れやすくなります。
全部直すより、重い3か所を確実に。
Nomaris
NomarisにNDAを送ると何が返ってきますか
上の15項目を貴社の基準と過去のNDAに照らして確かめ、修正案をWordの変更履歴で返します。相手方への返信文案と、社内向けの要点も添えます。締結後は保管庫で期限を管理します。
よくある質問
NDAは双務型にすべきですか
自社も情報を出すなら双務型にします。受け取るだけなら片務型で構いませんが、相手方のひな形が片務型で自社だけが義務を負う形になっていないかを確かめます
秘密保持期間は何年が適切ですか
実務では終了後3年が多く、技術情報や製造ノウハウは5年以上や公知になるまでとすることもあります。開示側なら長く、受領側なら管理できる長さで決めます
NDAだけ先に締結してよいですか
商談の初期にNDAだけ先に結ぶのは一般的です。その後の本契約に秘密保持条項が入る場合は、NDAとどちらが優先するかを本契約で明記します
次に届くNDAから、 送るだけにできます
相手方から届いたNDAをそのまま送っていただければ、15項目の確認と修正案をお返しします。
資料で全体像を先に確かめることもできます。
AIによる分析は法務業務を補助するものであり、最終的な法的判断ではありません