見落とし
ChatGPTのレビューで見落としやすい5つ
- 自社基準との照合
- 「損害賠償に上限がない」と指摘はしても、貴社では上限を委託料の何か月分にしているかは知りません。基準を毎回入力しない限り、一般論の指摘で止まります。
- 過去契約との整合
- 同じ取引先と以前どんな条件で結んだか、別部署が同種の契約で何を認めたかは、ChatGPTには見えません。条件の食い違いは、契約が増えるほど起きます。
- 責任の所在
- 指摘が間違っていても、ChatGPTは責任を負いません。相手方へ返す修正案と、締結の判断は、結局その場の担当者の責任になります。
- 情報の取り扱い
- 契約書には相手方の機密情報が含まれます。設定と契約によって、入力した内容の学習利用・保存期間・閲覧できる人が変わります。相手方との秘密保持義務に反する運用になりがちです。
- 指示で変わる結果
- 同じ契約書でも、指示の書き方で指摘の内容と数が変わります。網羅されているように見えて、聞かなかった論点は出てきません。
機密情報
機密情報を入力してよいですか
業務利用の契約や設定によって、入力した内容が学習に使われるか、どれくらい保存されるか、誰が見られるかが変わります。個人向けの設定のまま契約書を貼り付けると、社内規程や取引先との秘密保持義務に反する場合があります。
使うなら、学習に使われない契約・設定にし、誰が何を入力してよいかを決めます。それでも、相手方の機密を含む契約書の全文を入力する運用は、取引先との合意を確かめてから行うべきです。
比較
ChatGPT、契約審査ツール、外部法務部
同じ「AIで読む」でも、何を基準にし、誰が判断し、何が返ってくるかが違います。
指摘の基準
- ChatGPT
- 一般論
- 契約審査AIツール
- 製品の基準に自社の設定を足す
- 外部法務部(Nomaris)
- 貴社の基準(プレイブック)と過去の契約
判断するのは誰か
- ChatGPT
- 入力した本人
- 契約審査AIツール
- 自社の担当者
- 外部法務部(Nomaris)
- AIが整理し、担当する弁護士が確認する
返ってくる形
- ChatGPT
- 文章の回答
- 契約審査AIツール
- 指摘の一覧と修正候補
- 外部法務部(Nomaris)
- 変更履歴を入れたWordと相手方への返信文案
情報の扱い
- ChatGPT
- 契約・設定に依存する
- 契約審査AIツール
- 製品の規約に依存する
- 外部法務部(Nomaris)
- 学習に使わず、企業ごとに分離して保管する
ChatGPTにも企業向けの契約・機能があります。ここで比べているのは製品の良し悪しではなく、貴社の誰が判断と責任を持つかです。
ChatGPTとの違い使い続けるなら
ChatGPTを使い続けるなら守ること
- 01
学習に使われない設定に
業務利用の契約か、学習に使われない設定を選びます。個人向けの既定のまま使わないことを社内で決めます。
- 02
入力してよい情報を決める
相手方の機密や個人情報を含む契約書を入力してよいか、誰が判断するかを決めます。迷うなら固有名詞を伏せます。
- 03
指摘を基準と照らす
出てきた指摘を、自社の基準(無ければ過去の契約)と照らして重みを付けます。一般論のまま相手方へ返さないことです。
- 04
重い案件は弁護士へ
金額が大きい、紛争の可能性がある、専門分野に踏み込む案件は、下書きで終わらせず弁護士の確認を通します。
よくある質問
ChatGPTの回答をそのまま相手に送ってもよいですか
お勧めしません。一般論の指摘は、貴社の基準や取引の背景を踏まえていないため、相手方との関係や過去の条件と食い違うことがあります。基準と照らし、責任を持つ人が読んでから送ります
どの案件ならChatGPTで足りますか
条項の意味を確かめる、社内向けの要約を作る、質問の下書きを作るといった、相手方へ出さない・判断を伴わない作業に向いています。相手方へ返す修正案や締結の判断には、基準と確認の体制が要ります
NomarisはChatGPTと併用できますか
できます。社内の下書きや調べものにChatGPTを使い、相手方へ返す契約書レビューと判断が要る相談をNomarisに送る使い方です。Nomarisは貴社の基準と過去契約を蓄積して参照します
下書きはAIに、 判断は人に
いまChatGPTで回している契約書を1本、そのまま送っていただければ、何が変わるかをデモでお見せします。
先に資料で全体像を確かめることもできます。
AIによる分析は法務業務を補助するものであり、最終的な法的判断ではありません